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#2





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「天罰」 





なぁ


いつまでぐじぐじ泣いてんじゃねぇよ


あああ、鼻水まで垂らしやがって


のっぺんつるりの分際で生意気に


ほら鼻かめ、鼻


何処にあるんだか知らねぇけど …


わっ !


返さなくていい! 返さなくていい!


ったく


ほんと


頼むから、いーかげん弁えてくれよ 


弁えなきゃ舟に乗れないんだぞ ?


おまえが乗らなきゃ舟を出せないんだぞ ?


ガキ共はみんなすんなり乗ってるてぇのに


おまえ、あいつらの師匠なんだろ ?


年端もいかない弟子にできることを師匠ができないって、なぁ


どーよ ?


みっともなかろ ?


情けなかろ ?


見てみろ


あの姿を


過酷な運命を前向きの方向で受け入れている幼い魂の群れを


あの笑顔はどーだ


まるで馬鹿みたいだがそーじゃない


あれこそまさに純真無くぅ … って、おい


こらぁっ ! 男子っ ! 女子を苛めるんじゃないっ !


え ?


逆 ?  


あ、そう … えーと


こらぁ、女子ぃ、男子を苛めるのはいーが苛められて喜ぶ奴もいるから気をつけろ〜 


あと、調子こいて川に落ちるんじゃないぞー


落ちても拾いになんか行かないぞーお姉さんそんな面倒くさいことしないからなー


はぁ …


とにかく


あれだ


あ〜


ほら、客観的に考えてそんな騒ぐほどのことか ?


ちょっと死んだだけじゃん


ああん、また泣くぅ …


そりゃな


おまえにとっちゃ大事かもしれないけどさぁ


でも、しょーがないだろ ?


もー死んじゃったんだから


覚悟しよーよ


な ?


え ?


納得いかない ?


なにがぁ ?


へ ?


うん


はぁ ?


え〜と


あ〜


なんでわかんねぇかな


あのな


天罰ってゆーのはね


よっく聞けよ


おまえ個人がなにをしたとかしなかったとかとは


カ・ン・ケ・イ・ナ・イ・の


そう


おーむね無関係


ぜんぜんと言っても過言ではない


そーだよ


当たり前だろ


どこぞの馬鹿がけしからんとか言っていちいち罰を下すと思うか ? 天が


やらねぇよ、んなちまちましたこと


蚯蚓じゃねぇんだから


そーよ


それでだ


そんな天にだ


人間様を納得させなきゃなんて心配りが有るものでしょうか ?


有ると思う ?


それとも


無いかな ?


無かったら困るよなぁ ?


有ると思って生きてきたんだもんなぁ ?


有ると信じて死んできたんだもんなぁ ?


おっ


なんだ、その目は ?


火でも噴こーってのか ?


さっきまで水垂らしてたくせに面白い目ん玉だな


ふふん


やっとこさっとこ薄々ながらも弁えてきたかあ ?


あ ?


非道い ?


そりゃ非道いさ


人の道じゃあ非いさ


ま、ぶっちゃけ


おまえら人間如きの道理なんぞ天には無いね


うん


無い


そんなもなんでもだっても無いものは無いんだから仕方が無い


ああ


なにしろ天てゆーやつぁ空っぽだからな


そおよ


おまえもその目ん玉で見たらわかるさ


あんまり何にも無くて笑っちゃうからほんと


なんだこりゃって呆れて


笑って


笑いながら


何となく感心して


そのうちすとんと腑に落ちる


それが




天だ




だからな


天罰だって同じこと


隅から隅まで探し回ろーがひっくり返して振ってみよーが


出てくるものは無いものばかり


容赦無く


見境無く


愛嬌も無い


そんな無い無い尽くしを尽くし尽くし


終には無いものまで無くなって


それで初めて有るものが有る




何だかわかるか





救いだよ






220505


#3





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101023




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101020




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101005

220701


#3




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#2




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101005




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100817

#4




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100709

「 夏宵 」




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211205

#2




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100707

#2



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#3



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#4



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